( 2014.08.25 )

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 8月30~31日に放送される夏の恒例番組 『24時間テレビ』 ( 日本テレビ系 )。 メインパーソナリティに関ジャニ∞、総合司会はフリーの羽鳥慎一アナ( 43 )と日テレのエース・水卜麻美アナ( 27 )が務める。 チャリティーマラソンランナーはTOKIOの城島茂( 43 )が担当し、同局はあらゆる場面で番宣しまくっている状況だ。

 チャリティー番組の草分けである同番組だが、近年はその姿勢をめぐって批判を集めることも多くなっている。

 なかでも最も話題となっているのは、出演者のギャラ問題だ。 昨年・一昨年は嵐がメインパーソナリティーを務めたが、昨年7月に週刊誌 「FLASH」 ( 光文社 )が 「嵐は5人で5000万円」 などとギャラ事情を暴露。 これに日テレ側が 「今年も( 嵐には )ボランティアで務めていただいております」 と異例のコメントを出したことで物議を醸した。

 「ボランティアという言葉をそのまま受け取れば、嵐は無償で出演していることになる。 しかし、まさかジャニーズ事務所の看板である嵐が長時間拘束され、放送前から番宣にも走り回っていたのに、タダで出演しているなんて誰も信じませんよ。 それは今回の関ジャニ∞をはじめとした出演者も同様。 複数の出演者がギャラの存在を暴露していますし、なぜそんな見え透いたウソを通そうとしているのか」 ( 芸能関係者 )

 ギャラ事情については、かつて明石家さんま( 59 )が 「ギャラが出るなら出演しない」 と同番組のオファーを蹴っている。 04年にチャリティマラソンランナーを務めた杉田かおる( 49 )は 「思ったより少なかった」 としながらもギャラを貰ったとテレビ番組で発言し、91年に司会を務めた帰国子女の西田ひかる( 42 )が 「日本のチャリティー番組は出演料が出るの?」 と驚いたというエピソードも業界で有名だ。

 また、人気ゆるキャラ・ふなっしーは昨年の同番組の企画 「ゆるキャラリレー」 に出演した後、自身のTwitterで 「24時間テレビのギャラ5万と2万4千足して梨円( ※合計7万4千円=梨 )チャリするなっしー♪」 と発言。 同企画には計10体のゆるキャラが出演したが、それだけで単純計算すれば50万円がギャラとして支払われたことになる。

 同番組の出演料について、日テレ側は2000年に放送倫理・番組向上機構で 「基本的にボランティアでお願いしております。 しかし、拘束時間の長い方など、場合によっては謝礼という形でいくらかのお支払いをしております」 と回答。 だが、チョイ役でもギャラ単価が数万円となれば、メイン出演者も含めて相当な大金が 「謝礼」 として消えていると考えられる。

 「チャリティーをうたいながらギャラを出しているイビツな構図の原因は、日テレの巨額の広告収入。 一部報道によれば、昨年の番組総制作費は4億2000万円ですが、CM収入は22億2750万円。 企業にとってイメージアップになるため、CM単価は深夜帯でも通常の1.5倍とされ、局側にとっては非常においしい番組になっています。 これだけの利益を上げていながらノーギャラにしてしまったら、当然ながら出演者や事務所から不満が出てしまう。 かといって、子どもがなけなしのお小遣いを募金しているのに、出演者が多額のギャラをもらっていると公にするわけにもいかず、みえみえのウソをつかなくてはならなくなった」 ( 前同 )

 局側が利益を捨てなければ、出演者にノーギャラを強制するわけにもいかない。 昔、ビートたけし( 67 )が 「芸能人どもがめちゃくちゃ高いギャラ稼ぐくせに、これ以上貧乏人から金巻きあげんな」 とラジオ番組で吼えたことがあったが、その構図は現在も変わらないようだ。

 また、毎年同番組は障害者らのチャレンジをサポートする企画を多数放送しているが、その主旨にも批判が起こっている。

 一昨年には、台風が接近する悪天候の中で義足の少女が屋久島の一本杉を目指すという企画が敢行され、全行程の9割を歩きながらも途中で断念。 これに 「何かあったらどうするんだ」 「義足の少女に危険なことをさせるって常識を疑う」 などと批判が殺到した。 また、撮影のために80人以上のスタッフが屋久島に入り、本来は立ち入り禁止の場所から撮影したと思われるアングルの映像もあったため、屋久島のガイドを務める男性から 「自然破壊だ」 と指摘される騒動も起きた。

 今年の同番組では、難病 「肺高血圧症」 に冒された6歳の少女の 「海外旅行をしてみたい」 という夢をかなえるチャレンジ企画が軸となるが、これにも非難が巻き起こっている。 企画の内容は、関ジャニ∞の安田章大( 29 )が描いた少女の似顔絵を基に作られた人形を、少女の代わりとして海外旅行に出掛ける人々に託し、人形と一緒に写真や動画を撮ってきてもらうというもの。 この企画に対してネット上では 「意味が分からない」 「他人の海外旅行の思い出を見せられてるのと変わらんだろ」 「本当に少女が喜ぶのか」 などといった厳しい意見が噴出している。

 これらの問題だけでなく、放送直前にメインパーソナリティーの関ジャニ∞にスキャンダルが続出。 錦戸亮( 29 )はタレント仲間らとの六本木での夜遊び中に一般人とトラブルを起こして警察沙汰になったと報じられ、村上信五( 32 )は自身が取締役を務める家族会社が工事代金未払いで訴訟を起こされる寸前だと伝えられている。

 多くの問題を抱えながら、その一方で毎年多額の寄付金を集めているのも事実。 昨年は全国から寄せられた募金総額が過去2番目に多い15億4522万6444円を記録した。 しっかりギャラを出して人気者をブッキングし、過剰ともいえる感動演出で視聴者の関心を集めなければ、これほどの寄付は集まらないとの意見もある。

 いずれにせよ、昨今は 「アイスバケツチャレンジ」 の流行でボランティア精神の在り方に焦点が当たっていることもあり、今年も賛否両論を巻き起こすことは間違いなさそうだ。





( 2014.08.29 )


 テレビ局というところは、視聴者の声がなかなか届かないところなのだろうか。 今年も夏の風物詩となった 「24時間テレビ・愛は地球を救う」 ( 日本テレビ )にチャリティランナーが登場する。 しかし、視聴者はそのうさんくささをとっくの昔に感じている。 「アイス・バケツ・チャレンジ」 もそうだが、2014年の夏はもっと “チャリティ” について考えるべきではないかと思えてならない。




 「24時間テレビ・愛は地球を救う」 ( 以下、24時間テレビ )の出演者にギャラが発生しているのは有名な話で、昨夏には週刊誌 『FLASH』 が24時間テレビに出演するタレントのギャラを掲載した。

 その記事によると、チャリティランナーは1000万円、総合司会は500万円という高額な報酬が支払われているという。 確認しておくが、24時間テレビは 「チャリティ番組」 だ。

 また24時間テレビの予算は総制作費4億2000万円で、CM収入合計が22億2750万円。 そのうち出演者のギャラと制作費を除いて、赤字にならない範囲で寄付に回すとも書かれていた。 そうやって作られた番組が昨年は18.1%という高い平均視聴率をマークして、15億4523万円という寄付金を集めている。

 そして、今年はTOKIOのリーダー、城島茂氏が番組の看板企画であるチャリティランナーに選ばれ、101kmマラソンに挑戦する。 チャリティランナーは毎年、テレビ局側が著名人の誰かを指名するかたちになっているが、なんだか “罰ゲーム” のようで好きではない。 ちなみに城島はこれまでいちばん長く走った距離が、中学1年時の校内マラソンで1.5km。 一時は100kmで決まりかけたそうだが、本人の強い希望で101kmに決定したという。

 毎回、思うことだが、24時間テレビのチャリティランナーは仕事と報酬のミスマッチが起きている。 チャリティ番組とはいえ、総合司会はプロとしての業務になるためギャラが必要になるのは納得できる部分があるが、走りのプロフェショナルではないタレントに “走る” ことで高額報酬が発生するのは、違和感がある。 ちなみにアメリカやフランスのチャリティ番組に出演するタレントは、世界的に有名なアーティストでも全員ノーギャラだ。

 城島氏は20年以上も芸能活動をしてきたのに、わざわざ不得意なランニングでチャリティ番組に参加することはないと思う。 彼にしかできないことで、チャリティ活動をすることのほうが、100倍意義があるし、ファンにもその思いが伝わるはずだ。 芸人なら芸で、歌手なら歌で、一般人にはできないプロとしての “技” で、多くの視聴者に 「チャリティ」 の真心を伝えるべきだと思う。

 チャリティの “貢献” とは何を意味するのだろう。 仕事における “価値” とはなんだろうか。 ほかの人にはできないようなミッションを成功させるならば、そこに高額な報酬が発生するのは当然だ。 しかし、さほど難しくないミッションなら報酬は少なくなる。 健康な40代が24時間で101kmを走る( 歩く )ことは、それほど難易度の高いものではない。

 東京マラソンを放映( 2年に1回 )している日本テレビの上層部は、いいかげん、走ることは “罰ゲーム” ではなくなっていることに気づくべきだ。 シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子が 「24時間で100曲を熱唱します」 と言って視聴者が喜ぶだろうか。 40代のアイドルが24時間で101km走ることは、これぐらい無為な企画だということを知ってほしい。


km

 近年のランニングブームもあり、100kmマラソンの人気は高まっている。 たとえば、毎年6月に北海道で開催されるサロマ湖ウルトラマラソンは、100kmの部の3550人の定員に応募があった( 先着順。 制限時間13時間、参加料は1万7000円 )。

 10月に20回目を迎える四万十川ウルトラマラソンは100kmの定員1650人に対し、4863人が申し込み、抽選となった。 こちらは制限時間14時間で、参加費は1万8000円。 参加費の一部が四万十川の清流保全のために寄付される。

 24時間マラソンで101kmに挑む城島はTOKIOのメンバーでは最年長の43歳。 その年齢を心配するファンもいるようだが、市民ランナーの世界では40代前半はいちばん充実している時期でもある。 100kmマラソン完走者のボリュームゾーンは40代だ。 制限時間などを考えると、城島氏が取り組む101kmというマラソン( ウォーク )は涙を誘うべきものではない。 試験勉強をしてこなかった人が、直前に徹夜して頑張っているのを応援している構図に似ている。 しかも、そのご褒美は高額ギャラだ。

 チャリティ番組において、自分の意思で走るならギャラは不要だと思うし、反対に参加費( 寄付金 )を払うべきだろう。 徹底したサポートつきで、ゴールには著名人が迎えてくれる出場枠 「1」 の超狭き門。 エントリー費は高額にしてもいいと思ってしまう。




 チャリティランナーに城島を起用したことについて、日本テレビの道坂忠久総合プロデューサーは 「日本中が応援したくなる人。 40代の代表として、元気と勇気を与えてくれるのでは」 と話している。 TOKIOが今年、デビュー20周年というのも理由のひとつらしい。 城島氏の人柄はすてきだと思うし、大役の人選としては悪くないが、視聴者の意見が反映されているとも思えない。 それではどうしたらいいのか。 絶対に盛り上がる方法を考えてみた。

 もし本気の24時間マラソンを視聴者に届けたいなら、川内優輝( 埼玉県庁 )にオファーしてほしいと思う。 川内は公務員規定で出演料を受け取ることができないわけだし、日本トップクラスのランナーが本気で走るとどうなるのか。 そこにはただの( 練習不足の )タレントが走る姿とは、まったく違う光景が見られるはずだからだ。

 また、有名無名を問わず公募制にするのはどうだろう。 「エントリー費」 ( 個人の寄付金 )と 「24時間で走る目標距離」 を宣言してもらい、 「応募の理由」 も発表。 そのチャレンジに賛同した人が寄付をして、いちばん寄付金を集めた人にチャリティランナーとして番組に登場してもらうのだ。

 有名人が多く参戦すれば、AKB総選挙のような盛り上がりが期待できるだろう。 ギャラがかからないどころか、スタート前から多くの寄付金が集まり、視聴者が見たい人も登場させることができる。 視聴率も自然と高くなり、さらに多くの寄付金を集めることができるはずだ。

 もちろんコースは秘密にするのではなく、400mトラックや神宮外苑などの周回コースにして、多くの観衆が見守る中で走ってもらうのがいいだろう。 その走りに感動した人がさらに寄付金を払ってくれるだろうし、たくさんの声援がランナーの力になるからだ。

 24時間テレビのチャリティマラソンは1992年にスタートして、過去22組のランナーが挑戦している。 ゴールシーンの瞬間視聴率が40%近くまでハネ上がることを考えれば、番組作りとしては成功しているといえる。 ところで、24時間テレビで集まった寄付金がなに使われているのかご存じだろうか。 「アイス・バケツ・チャレンジ」 もそうだが、目の前のパフォーマンスに流されて “中身” を確認しないで寄付を行うのは賢者の選択とはいえない

 世の中には寄付金を必要とする人や団体がたくさんある。 でも、僕らのポケットの中には、限られたコインしかない。 そのわずかなコインを世の中のためにどう使うのか。 自分自身で “優先順位” を設けて、清く正しく、チャリティに参加していただきたいと思う。





( 2016.08.23 )

  



 2016年8月27日、28日に放送を控えた 「24時間テレビ」 ( 日本テレビ系 )の企画が大きな物議を起こしている。 きっかけは、お笑いコンビ 「オリエンタルラジオ」 が 「RADIO FISH」 名義で発表した曲 「PERFECT HUMAN」 ( パーフェクトヒューマン )を、ダウン症の子どもが踊る、といった番組の企画が予告されたこと。

 ダンスに使う 「パーフェクトヒューマン」 という曲名や歌詞の内容から、 「24時間テレビのコンセプト全否定」 「今世紀最大の皮肉」 という批判も起き、まとめサイトでは日テレが炎上状態になっているところもある。




 予告番組は、16年8月21日に日テレで放送された。 「24時間テレビ」 の中で、ダウン症の7歳の女児とオリエンタルラジオが日本武道館でパーフェクトヒューマンを踊る、といったコーナーがある。 そのコーナーの紹介として、女児がパーフェクトヒューマンを踊る様子や、オリエンタルラジオの藤森慎吾さんと中田敦彦さんの2人が女児と触れ合う姿がVTRで流された。

 女児は実名で登場し、楽しそうにパーフェクトヒューマンを踊っていた。 その母親も 「辛いことがあっても頑張ればいいって思える基礎ができてくれたら」 と涙ながらに語った。

 しかし、放送中から、この番組のキャプチャー画像がネットで拡散。 ツイッターには、 「パーフェクトヒューマン」 という曲名とダウン症児の組み合わせを意識して、
「今世紀最大の皮肉」
「悪意ありすぎ」
「捉え方間違えればただの嫌み」
 と批判が殺到した。 といったフレーズを含む歌詞も含め、 「24時間テレビのコンセプト全否定してると思う」 という指摘もあった。 初回から受け継がれている24時間テレビのキャッチコピーは 「愛は地球を救う」 だ。




 しかし、一方では、
「障害者はパーフェクトヒューマンじゃないて言っちゃうほうが差別意識バリバリ」( 原文のママ )
「本人たちがそれを楽しんで踊るなら別に何の問題もない」
 といった番組攻撃に対する批判も出るなど、まとめサイトは大論争の場と化している。

 23日放送の情報番組 「ZIP!」 ( 日テレ系 )に出演したオリエンタルラジオの2人は、全国各地のファンを中継でつないでみんな一緒にパーフェクトヒューマンを踊る、と企画趣旨を説明したものの、ダウン症の女児については一切触れなかった。


これは 「皮肉」 なのか( 画像は番組ホームページより )
 今回で39回目となる日テレの24時間テレビをめぐっては、 などの批判がネットで流され続けてきた。 今年は、NHKが 「24時間テレビ」 の裏番組であるEテレ 「バリバラ」 で 「障害者を描くのに感動は必須か?」 といったテーマの特集を放送することもあり、同じ時間帯での 「対決」 も含めて大きな話題になっている。 今回のオリラジとダウン症児の共演は、そうした話題にさらに火をつけたかっこうだ。

 ダウン症は特定の染色体の数が多いことによって生じる病気で、知的障害もあるが、普通に日常生活を送っている人も多い。 今回の騒動について、ダウン症患者とその家族、支援者らで作る 「公益財団法人 日本ダウン症協会」 の担当者は
「実際の番組を見たわけではないので、コメントのしようがありません」
 と答えている。

 日テレには、この企画の意図や趣旨を取材しようと、問い合わせているが、
「広報担当者がすべて出払っている」
 との回答しか返ってこなかった。